パックス工業株式会社が提供しているスタンダードな組み立てステージの高さは1m程度です。ステージとしては一般的な高さですが、ステージ上で激しく動く場合や、重いものを乗せる場合は、その用途に耐えうる堅牢なステージが求められるでしょう。

ステージ起因の危険なトラブルを防ぐために弊社のラインナップはすべて試験で安全性を確認していますが、あらゆる事故の可能性を払拭することは難しいです。お客様にとっての安心感に配慮する以上、トラブルへの賠償についても考える必要があります。こちらでは、弊社が安全への取り組みの一環として加入している「生産物責任保険（PL保険）」についてお話します。

「生産物責任保険」とは、提供する製品や業務を原因として身体障害・器物損壊が生じたことを条件に事業者が利用できる賠償責任保険です。「Product Liability」という英訳から「PL保険」「PL法」とも呼称されます。

多くの業態において、損害賠償のリスクを軽減するためにこの保険への加入が奨励されています。以下は、保険の対象となりうるケースの例です。

• ●　飲食店で提供した料理が原因で、食中毒を発症した。
• ●　電気工事のミスにより電圧が急上昇し、家電が壊れた。
• ●　自転車修理の工程上のミスによりブレーキの制動力が弱まっており、停止線で止まれずに交通事故が起きた。
• ●　お菓子がのどにつまり、食べた消費者が窒息死した。

一般的に流通している工業製品もこの保険に加入できます。弊社で展開しているアルミ製組み立てステージは、すべてPL保険の加入製品です。

消費者運動が盛んだったアメリカでは、1960年代にPL法が制度化されています。日本でPL法が制定されたのは、1995年7月です。それ以前は一般的に、民法709条と民法415条において製造物責任を法的に求めていました。これらの民法では事業者の「過失」を専門的に立証することや契約関係の存在が前提となっており、実際に被害を受けた消費者にとっては責任の追求が困難でした。また、製造・流通の過程が複雑化していることから、責任の所在が不明瞭になってしまった事件もあります。PL法はこうした背景から生まれた保険です。PL法の制定以降、責任の所在や申立の方法が明確化され、被害救済までのプロセスがスムーズになっています。また、賠償における製造業者と消費者の立場を公平にするため、時代のニーズに応じて細かく改正が行われています。

上述したとおり、製造業者にはPL法の加入が奨励されています。一方で、消費者の方にとっても、万が一の際に責任追及をするため、PL法に加入している事業者のサービスや製品を利用することが大切と言えるでしょう。基本的には事業者側の知識ですが、消費者の方にとってもPLについて知っておくのは無駄なことではありません。

「安全に使用できること」は、組み立てステージに求められる最も重要なスペックです。PL法に加入しているからといって、その重要性は揺らぎません。弊社ではお客様が組み立てステージを安心してご使用していただけるように、単品の製品・セット製品に耐荷重試験を実施しています。

「鉛直荷重試験」「水平荷重試験」を実施するのは、「一般財団法人日本建築総合試験所」という第三者機関です。また、試験内容や結果は、カタログ・ホームページ・YouTube動画などでご確認いただけます。

上述したとおり、弊社の製品ラインナップはすべて厳重な安全性テストを通過しています。想定される範囲の用途であれば、安全性に問題はありません。実際に多くのお客様から、軽さ・組み立てやすさと安全性を両立している点を評価していただいております。

一方で、利用していただくお客様のことを考えた場合、用途やシチュエーションによって万が一の事態が起こる可能性は決して否定できません。テスト上の信頼性とあわせて、生産物責任保険に加入している事実をお伝えすることは、お客様の安心につながると考えております。

PL法を利用しなければならないケースは、弊社にとってもお客様にとっても望ましくありません。しかし、「万が一の事態に備えておくこと」は製造業者にとって非常に重要であり、「お客様の安全を第一に考える姿勢」の現れなのです。

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パックス工業が展開している製品は、シビアな試験を通過した非常に安全なものです。加えて、万が一の事態のために生産物責任保険に加入しており、安心してご利用頂けます。

耐荷重試験、生産物責任保険のほかにも「JEMA安全基準適合認定マーク」の取得、天板に施す「バフ研磨」など、弊社の安心・安全への取り組みは万全です。ステージの安全を重視している方や、業務でステージを使用するイベント関連会社様も、ぜひ弊社の組み立てステージ購入をご検討ください。