お問い合わせ
組み立てステージを使用した野外イベントでは、照明や音響機材などに使用する電気を確保しなくてはいけません。電源のない屋外でイベントをする際は、どのようにして電気機器を使用すれば良いのでしょうか。今回は、野外イベントを開催する際の電力調達方法についてご紹介します。
野外イベントを行う際、もっとも簡単に電力をまかなう方法は、近隣の施設から電源を借りることです。「電工ドラム」という延長コードを用意し、電気を引っ張ってきましょう。電工ドラムには屋内用と野外用があります。野外イベントの際は野外用電工ドラムを用意してください。
安価な電工ドラムには、感電防止対策が不十分なものもあります。ほかの製品より高額になったとしても、アースやブレーカーが付いているものや、漏電遮断機がついているものなど、安全性の高いものを選んだほうが良いでしょう。
電工ドラムは、コードがリールに巻き付いている形で販売されています。持ち運ぶ際はそのままで構いませんが、使用するときはコードを伸ばしましょう。コードが巻かれたままだと、温度が上がりすぎて電工ドラムが壊れてしまう可能性があるためです。イベント中に突然電気が停止してしまわないよう、電工ドラムの取り扱いには気をつけてください。
イベント会場によっては、周囲に電力供給可能な施設が存在しないことがあります。そんなときは、別の方法で電気を生み出さなければいけません。
電力をそれほど必要としない小さなイベントであれば、発電機だけで必要な電気をまかなうことができるでしょう。発電機はガソリンを燃料として動くため、別途ガソリン代を支払います。
ガソリン式の発電機は駆動音が発生します。防音性の高い製品もありますが、ものによっては大きめの音が出てきます。発生した音がステージ演出の邪魔になってしまうこともあるので、できるだけステージや客席から離れた場所へ設置したほうが良いかもしれません。
イベントの途中で発電機の燃料切れが起こってしまうと、電力の供給がストップしてしまいます。燃料切れには十分に気をつけ、用意する発電機の容量には余裕を持たせましょう。電力がいくら必要になるかは、使用する機材によって変わります。事前にかかる電力量を計算しておきましょう。
イベントでの使用には業務用の発電機が適しています。業務用発電機は高価なため、頻繁に使うのでなければレンタルすることがおすすめです。レンタル発電機を借りてくると、電圧の設定が前の使用者の機材に合わせたままになっていることがあります。そのまま使うとこちらの用意した機器が壊れてしまうかもしれないため、使う前に設定を確認しましょう。
ガソリンを使わない、バッテリー式の小型電源のレンタルを行っている業者もあります。蓄電タイプの小型電源であれば、発電機よりも作動音が小さく、ガソリンによるにおいも発生しません。発電機による振動が気になる方やガソリンの取り扱いが不安な方などは、こちらの使用も検討してみてはいかがでしょうか。
大きなイベントでは、電力の消費用も膨大です。ステージの照明や音響機材への電力供給のほか、テントやトイレなどの電灯へ流す電気も必要です。大規模イベントの際は、専門業者から電源車をレンタルするという選択肢があります。電源車があれば広い場所で行うイベントの電気にも困らないでしょう。
電源車には、イベント用と工業用があります。イベント用の電源車は、ノイズの発生にも配慮されているほか、変圧器トラブルも起きにくい仕様です。対して、工業用の電源車は扱いが難しく、ノイズが発生するものも多いようです。電源車から発生する音がイベントの雰囲気を邪魔してしまう可能性もあります。そのため、野外イベントではイベント用の電源車を選んで借りてくることをおすすめします。
電源車の操作やケーブルの接続は、慣れていない方にとっては難しく、危険を伴います。レンタルの際には、プロの電源車オペレーターも一緒に頼んだほうが良いでしょう。
音楽ライブにて扱うミキサーやアンプ、マイクなどには、電源につながなくとも内蔵のバッテリーで稼働するものがあります。ステージの規模や時間によっては、バッテリー式の音響機材で事足りるかもしれません。
また、バッテリー式の機材には充電式のものと電池式のものがあります。充電式は電池式よりも安定した稼働が見込めますが、長い充電時間が必要です。電池式はコストがかかりますが、取り換えたらすぐに機材を使えます。バッテリー式と電池式の両方にメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが優れているとはいえません。使い道に合った方式を選んでみてください。
***
組み立てステージを使用した野外イベントでは、電気をいかにして用意するかが重要です。イベントを準備する際には、使う機材やイベントの規模に見合った電力の調達方法を検討しておきましょう。