宝くじ助成金はどこから捻出されているの?何が助成対象なの?
地方自治体で何かしらのコミュニティ活動を行うとき、そのために必要な設備や備品を用意するために活用できるのが宝くじ助成金です。毎年、多くの自治体が祭りの準備や施設の備品のために宝くじ助成金を利用しています。では、この宝くじ助成金はどこから捻出され、具体的にどのようなものが対象になるのでしょうか?
■宝くじ助成金は宝くじの収益金
宝くじはその収益すべてが当選者の賞金に割り振られるわけではなく、一部は公共事業や社会貢献に役立てられます。そのうちのひとつが、一般財団法人自治総合センターが実施している宝くじ助成金です。
平成28年の例では、46.8%が当選者の賞金に割り当てられ、12.3%が印刷などの経費として計上されています。そして、39.6%が各都道府県や20の指定都市に分配されて公共事業等に使用され、残った1.3%が社会貢献広告費として割り当てられました。1.3%というと少なくみえますが、これでも金額にすると約107億円です。
1.3%の社会貢献広告費から、宝くじ助成金は捻出されています。宝くじ助成金の他には、一般財団法人日本宝くじ協会による広域的な広告に活用されています。
なお、各都道府県や指定都市に分配される39.6%の費用は、防災対策や公園の整備、教育施設・社会福祉施設の建築改修、少子高齢化対策などに使用されています。宝くじはただ人々の楽しみになっているだけでなく、社会のさまざまなことに役立てられていることが分かります。
■「クーちゃんシール」を貼るのが義務
宝くじ助成金は、地方自治体が申請して受理されることで備品の購入などに使用することができます。この宝くじ助成金は社会貢献広告費の一部であるため、広告として宝くじのマスコットキャラクター「クーちゃん」ロゴを備品に貼るという特徴があります。
クーちゃんロゴを貼る際は、自治総合センターのホームページに掲載されているデザインマニュアルに準拠します。ポスターや広報誌なら単色印刷用のデザインが使用できるなど、細かいマニュアルが指定されているため、よく確認してロゴを表示することが大切です。
■祭りの定番"やぐら"も宝くじ助成金の対象
宝くじ助成金を申請できる対象は、自治総合センターが公開している「コミュニティ助成事業実施要項」にて定められています。何かしらのイベントを開催するとき、あるいは開催するための設備を整えたいときなどは、購入や改修に必要な費用が対象にならないか確認するのがおすすめです。
自治総合センターが定める助成事業は、7つのカテゴリに分けられています。
例えば、「一般コミュニティ助成事業」では、住民が自主的に行うコミュニティ事業に必要な整備に助成金を出してもらえます。
「コミュニティセンター助成事業」では、上記のコミュニティ事業に必要な建築物に対しての助成金を出してもらえます。
「青少年健全育成助成事業」では、スポーツイベントやレクリエーション活動など、ソフト事業の開催に必要な資金に助成金を充てることが可能です。
具体的な例でいえば、お祭りの定番備品である"やぐら"が「一般コミュニティ助成事業」の対象になります。パックス工業の「折りたたみ式アルミ製やぐらステージ」も、一般コミュニティ助成事業の対象です。これからやぐらを購入したい場合、古くなったやぐらを最新のものに買い替えしたい場合には、ぜひ宝くじ助成金を活用してみてください。
■地域活動の発展に宝くじ助成金を役立てよう
何かしらのイベントを開催したいとき、コミュニティ活動のための設備を整えたいときなど、地方自治体や協議会などが実施するさまざまな活動において宝くじ助成金を活用することができます。宝くじ助成金は宝くじの収益の一部から捻出されたものであり、毎年さまざまな事業に役立てられているため、やぐらの購入などを検討している際はぜひ活用してみてください。